シュレディンガーの狸

このブログがなぜ"シュレディンガーの狸"と名付けられたのか、それは誰も知らない。

パロディ

老女医の奇妙な妄想殺人 最終話 ~AIに愛は存在しない(対話編)~

【波留子との対話】 狸太郎 おい、波留子、お前のおかげで俺は愛する息子と、もう一人、どうでもいい婆さんを殺してしまったんだぞ。教えてくれ、お前はいったい何がしたかったんだ。 波留子 実験よ。あなたたちも実験するでしょ、例えばマウスを使って。あ…

老女医の奇妙な妄想殺人 最終話 ~AIに愛は存在しない(自白編)~

田沼鬼太郎(たぬまきたろう)は倦ねていた。「倦ねる」と書いて「あぐねる」と読む。田沼は第三話で登場した政治評論家の狸の本名である。間が抜けているから狸太郎という芸名にしたという。 いきなりステーキは美味しいが、いきなり最終話はまずい。事件は…

老女医の奇妙な妄想殺人 第四話 ~Love Is a Very Strange Thing~

『毒殺 鰐冨美子』という文書ファイルはWordで作成されていた。この「毒殺」という言葉、確か昨日、ソイヤと話をしている中で出て来た記憶がある。どんな話をしていたのか、冨美子は急性アルコール中毒の後遺症で苦しむ脳を酷使し、必死で思い出そうとしてい…

老女医の奇妙な妄想殺人 第三話 ~一線を越えた自民党総裁選~

冨美子がソイヤの診察を繰り返す過程で、患者と医師という関係は徐々に変容し、今や崩壊寸前まで来ていた。若禿山教授という共通の敵が登場したことによって、ソイヤに対する恋の炎はメラメラと燃え上がり、もはや消火不可能、冨美子はTowering Inferno状態…

老女医の奇妙な妄想殺人 第二話 ~道祖神がとりもつ恋~

ブログ『絞殺 鰐冨美子』は、波留子がマスコミ(特に低俗な週刊誌)に叩かれているうちは、快調に更新され、冨美子は快調にマスコミ人を絞め殺していた(もちろんバーチャルで)。しかし波留子が研究所を追われるように退職してからは、彼女に対するマスコミ…

老女医の奇妙な妄想殺人 第一話 ~プロローグ~

長年勤めた病院を定年退職した鰐冨美子(がく とみこ)は春の海のように、ひねもすのたりのたりしていた。心機一転、安曇野に移住し、クリニックを開設したものの、訪れるのは野生の狸ばかり。室内には診療代として得た大量の木の葉が散在していて、それを見…

ケータイ刑事 銭形学

とりあえずタイトルだけ、思い浮かんだので書いておきます。狸は熱中症で死亡したというデマが流れそうなので。 「携帯で捜査中」ということは、やっぱり何か捜査しているんですかね。「携帯を捜査中」なら「携帯を操作中」の誤変換だとわかるのですが。

サイエンスガール

以下は、あのねさんが「とある外国の書籍」から引用したと主張する英文である。 Haruko, she does as she pleases.All of her life, her master's toys.Deep in her heart, she's just, she's a science girl. この最後の箇所は "she's Sciencegirl" とした…

「アスミ・トミコは意味不明、…

オボカタ・ハルコは消息不明」てタイトルで記事を書こうと思ったら、小保方さん、元気でナレーションしてました。 www.audible.co.jp 相変わらず、棒読みだけどね。 で、「棒読み」で思い出したんだけど…。 日記を含めて「あの日」は10回位読んでいます。最…

非実在人物事典

モロ平野 出典: フリー百科事典『ウソペディア(Usopedia)』 モロ 平野(もろ ひらの、2020年2月20日 - )は、日本の俳優、コメディアン。本名、島津奈蘇(しまつなそ)。子供は遠投系スポーツ選手の永見つなそ。北アフリカ出身。近年はモロヘイヤの名で、…

走れm (下)

RI8【下ネタ注意】 mはその夜、一睡もせず十里の路を急ぎに急いで、村へ到着したのは、あくる日の午前、陽は既に高く昇って、村人たちは野に出て仕事をはじめていた。mの六の息子も、きょうは父の代りにブログを更新していた。よろめいて歩いて来る父の、疲…

走れm (上)

メロス(meros)は他人が自分をmと呼ぶことに激怒した。自分の名からerosを省略することが許せなかった。日本語的にはエロはない方がいいのだがmには日本語がわからぬ。というわけで自分をmと呼ぶ、かの邪智暴虐の教授を除かなければならぬと決意した。mには科…

ヤフーの中                  .  

この記事には複数の問題があります。改善やノートページでの議論にご協力ください。ウェブコンテンツが特筆性の基準を満たしていないおそれがあります。(2018年4月)日本中心に書かれており、世界的観点からの説明がされていないおそれがあります。 「ヤフ…

トラになった男、モグラになった女

トラになった男とは中島敦の小説『山月記』の主人公・李徴である。この「トラ」は葛飾柴又生まれのフーテンでもなければ、甲子園を本拠地とする球団でもなく、正真正銘のトラ、哺乳綱食肉目ネコ科ヒョウ属に分類される食肉類のことである。一方「モグラ」の…

ヤフーの中

ヤフーの中でブログりたる女医の物語 そうなんですよ、ES混入なんて無理筋で納得するのはライバル研究者だけです。彼らはSTAPを潰すのに必死なんです。アンチSTAP派にとってES混入説は大歓迎なんです。 でも中立な立場に立つ研究者はES混入説の破たんに気付…

杜春子(下)

意識を取り戻した杜春子は、静に部屋を抜け出して、ビルの階段を下りて行きました。 そこは年中暗く、氷のような冷たい隙間風がぴゅうぴゅう吹いているのです。春子はその風に吹かれながら、やがて『知らんねん』というプレートの係ったった立派な部屋の前へ…

杜春子(中)

「お前は何を考えているのだ。」 馬鹿の老人は、三度、杜春子の前へ来て、同じことを問いかけました。 「私ですか。私は今夜寝る所もないので、どうしようかと思っているのです。」 「そうか。それは可哀そうだな。ではおれが…」 老人がここまで言いかけると…

杜春子(上)

或春の日暮です。 ハーバード大学の西の門の下に、ぼんやり空を仰いでいる、一人の若い女性がありました。 女性は名は杜春子 (モリ ハルコ)といって、元は早稲田大学の大学院生でしたが、今はハーバード大学に留学し、その日の暮しにも困る位、憐な身分にな…