シュレディンガーの狸

このブログがなぜ"シュレディンガーの狸"と名付けられたのか、それは誰も知らない。

「Acidic extracellular pH of tumors induces octamer-binding transcription factor 4 expression in murine fibroblasts in vitro and in vivo」を1ページも読んでいないのに熱く語ってみる

やれやれ、長ったらしく、暑苦しいタイトルだ。しかも、このタイトル、嘘だから、たちが悪い。

原著論文が読めないのにSTAP細胞のことを願望だけで語るべきではなく、論文が自分では読めないのなら読める人に聞いてからネット上で発言すべきであると主張する真面目な研究者がいる。

「そもそも論文が読めないのに、自分たちの願望を事実のようにネット上で拡散する」

ので、少なからず「STAP細胞はある!」と誤解してしまう人がいる。

しかし、である。例えば、である。

[見てない映画を勘でレビューする] - 私の時代は終わった。

こういうことが許される時代なわけで、読んでない論文を願望でレビューすることも許されるわけだ。

【憶測でモノを言う】真田丸を1秒も観ていないのに熱く語ってみる。 - 自由ネコ

そこで私も「Acidic extracellular pH of tumors induces octamer-binding transcription factor 4 expression in murine fibroblasts in vitro and in vivo」を1ページも読んでいないのに熱く語ってみる...

この論文の要旨は次のとおりである。コチと呼ばれる特殊な流れ方をする酸性の気体(主として素と二化炭素で構成される)にタコ(蛸でも凧でもいい)の体細胞を曝すと、細胞は初期化され、この初期化された細胞から作られたキメラタコはOct4である。ちなみにOct4とはoctopus-legs 4の略で四本足のタコのことである...

と、ここまで書いて気が付いた。論文のタイトルにOct4の正式名称octamer-binding transcription factor 4が記されているではないか。ありゃりゃ、である。このネタは没。という訳で新たなネタを捜して三千里、見つかりませんでした。すいません。

という訳で「Acidic extracellular pH of tumors induces octamer-binding transcription factor 4 expression in murine fibroblasts in vitro and in vivo」を1ページも読んでいないのに熱く語ってみる...という企画自体も没。みなさん、お疲れさまでした。

という訳で新企画、始めます。そのタイトルは...

YAHOO vs Google 翻訳能力が高いのはどっち!!

東風吹かば笑ひおこせよ「西に拭く」、博士なしとて晴子なめるな ではWe detected apoptotic process exclusively in pH 3.3 treated cells within 8 h with western blotting という英文で勝負してもらいました。肝は western blotting をどう訳すかで、その点では Googleさんに軍配が上がりました(せめてYAHOOさんが「西に吹く」と訳していれば、ああ「東風」のことかと理解できたのに...と、これは前回の記事を読んでいない人に前出の「コチ」の意味をわかってもらおうという魂胆からの説明)。

今回、お二方にはThe sad STAP saga | ため息^2ばかりのブログより拝借した以下の長文に挑んでいただきます。

The paper was solely authored by group leader Shinichi Aizawa as Haruko, who resigned from her role at RIKEN, could not be contacted after completion of the study. Although the Shinichi notes that there are limitations with the replication, not least because of the intense media scrutiny and the lack of technical assistance from a key lab member, the fact that Haruko herself could not replicate the phenomenon together with her departure from academia means that this might be the final chapter in the sad STAP saga.

Googleさんによる翻訳

紙は、単に研究の完了後に接続できませんでした、理研での彼女の役割から辞任春子としてグループリーダー相沢慎一、によって作成されました。伸一は、学界があることを意味から制限はなく、少なくともため、強烈なメディアの精査とキーラボのメンバーからの技術支援の欠如、彼女自身が彼女の出発と一緒に現象を再現することができませんでした春子という事実を、複製であることを指摘しているがこれは悲しいSTAPサガの最終章であるかもしれません。

【寸評】Googleさんの翻訳で特筆すべきは RIKEN を「理研」、 Shinichi Aizawa を「相沢慎一」と正しく訳している点である。前回の western blotting の正しい訳と併せて考えるに、Googleさんは固有名詞に強い、ということが言えると思います。

YAHOOさんによる翻訳

ハルコ(その人はRIKENで彼女の役割を退職しました)が研究の完成の後連絡されることができなかったので、新聞は単にグループのリーダー・シンイチ・アイザワによって書かれるだけでした。 シンイチが限界が複製である点に注意するが、少なからず厳しいメディア詳細な調査と重要な研究室メンバーからの技術協力の不足のため、ハルコ自身が学界からの彼女の出発と共に現象を複製することができなかったという事実はこれが嘆かわしいSTAPサガの最終的な章であるかもしれないことを意味します。

YAHOOさんの翻訳で特筆すべきは、Haruko, who resigned from her role at RIKEN を原文にない括弧を使い、「ハルコ(その人はRIKENで彼女の役割を退職しました)」と訳すという離れ業を行っている点である。その結果、最初の一文は正しい訳「この論文は、再現実験終了後、理研を辞職した小保方晴子と連絡が取れないので、研究グループ・リーダ−の相沢慎一の単著となっている」(「ため息^2ばかりのブログ」の管理者さんによる訳)に近い(少なくとも Google さんの訳と比較して)ものとなっている。またGoogleさんが a key lab member を「キーラボのメンバー」とカタカナに書き換えただけなのに対して、YAHOOさんは「重要な研究室メンバー」と手を抜かずに、きちんと翻訳している。

結論として今回の勝負はYAHOOさんの勝ちです。