シュレディンガーの狸

このブログがなぜ"シュレディンガーの狸"と名付けられたのか、それは誰も知らない。

STAP革命と背教者ウソツキー

というタイトルで記事を書こうとしたら、ウソツキーが背教者でなくなりつつあるので困ってます。ちなみにこのタイトルは『プロレタリア革命と背教者カウツキー 』から頂きましたが、この書で著者のレーニンは、カウツキーはマルクスの教えに背いていると批判しています。ではウソツキーは誰の教えに背いているのでしょうか。もちろんSTAP革命の提唱者である小保方晴子さんです(詳しくは医師兼医学博士・学とみ子さんへのBATMANの忠告参照)。

ところがウソツキーさんは自身のブログコメント欄で次のように仰っていることを本日知りました。

脾臓の未分化能をもった細胞が、そのままでは動かないけど、酸という刺激で瀕死の細胞が凝集し、初期化遺伝子の一部が働き始めた可能性を、STAP細胞は示したのではないですか?

この「未分化能をもった細胞」というのが、ちょつとわからないですが(未分化細胞のことか、分化能をもった細胞のことか)あまり気にしないことにしましょう。重要なのは酸処理された細胞の「初期化遺伝子の一部が働き始めた可能性を、STAP細胞は示した」という点です。STAP細胞とは初期化された(多能性を獲得した)細胞ではなく、「初期化遺伝子の一部」(Oct4)が発現している細胞にすぎない、これが小保方さんの主張なのです(詳しくは「STAP細胞はあります」を正当化する小保方さんの論理 を参照)。

ではSTAP細胞から幹細胞ができたり、キメラができるなど、STAP細胞ES細胞並の多能性を発揮したのはなぜでしょうか? もちろんES細胞が混入していたからです。ES細胞混入を認めるかどうか、これがウソツキーさんが腹教者(背教者の反対語であるが「背に腹はかえられない」ので、このような日本語はありません)であることの踏み絵なのです。

小保方さんは『あの日』でES混入を否定していません、ただ自分が混入させたのではないということは強く主張しています。もちろんそれだけでなく随所に、ある研究者の「裏の顔」を暴露するようなエピソードをちりばめ、彼が真犯人であることを示唆しています。もしES混入を否定するなら、なぜ、ある研究者の手ではSTAP幹細胞やキメラができたのに、検証実験ではできなかったのかを説明しなければならりません。そんなややこしい説明をするよりも、ES混入を前提として、「わたしはある研究者と彼を守ろうとする人々の手で混入犯に仕立て上げられた悲劇のヒロインです」と主張する方が小保方ファンは納得します。研究者の道を捨てた小保方さんにとって重要なのはファンを納得させ、つなぎ留めておくことなのです。

ところでレーニンはある女性について次のように述べています。

ローザ・ルクセンブルグは〔……〕1918年に獄中の著作で誤りをおかした(ただし、彼女自身、出獄後、1918年の終りから1919年の初めにかけて自分の誤りの大半を訂正した)

マルクスが小保方さんなら、レーニンは誰でしょう。比較的小保方さんに好意的なLさんあたりかな。ではLさんに「ウソツキーは2018年のブログで誤りをおかした(ただし、彼女自身2019年の初めに自分の誤りの大半を訂正した)」と言ってもらえるように頑張りましょう。ついでにため息さんに謝罪してウソツキーという汚名も返上しましょう。