シュレディンガーの狸

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博士の異常な愛情                           ~または私は如何にしてノートをつけるのを止めて細胞を愛するようになったか~

博士の異常な愛情 ~または私は如何にしてノートをつけるのを止めて細胞を愛するようになったか~』は、樋渡理監督、ケビン・コスナー主演で、2014年に公開されるかもしれない日本の映画である。

 

概要

再生医療をめぐる企業間の競争が激化する世界情勢を背景に、偶発的な原因で理研京都大学の間に紛争が勃発し人類滅亡にいたるさまをシニカルにえがくコメディ。登場人物の大半をしめる政府や研究機関の上層部は、度しがたい利己的俗物ないし異常者として描かれ、かれらが右往左往するさまを嘲笑する風刺劇でもある。

樋渡が監督した最初の白黒作品であり、上映時間は93分。本作品は小保方晴子の『破滅への二年間』という真面目な暴露本を原作にしているが、樋渡はストーリー構成段階で題材の観念そのものが馬鹿げたものだと思い直し、ブラック・コメディとしてアプローチし直した。

文科省理研における権力闘争の緊張と恐怖を皮肉を込めて描いた本作品は、樋渡の代表作の一本と位置づけられている。アイロニカルな姿勢は、同時期に撮られた同テーマの大川劉邦の『それにしても「STAP細胞」は存在する 』のヒロイズムを含んだ感傷性とは一線を画している。『2001年生き別れの息子を探す旅』、『ES細胞じかけのスタップ』とひとまとめにして「STAP3部作」と呼ばれることもあるが、この関連づけが樋渡本人の構想にもとづくことを示す資料は発見されていない。

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