シュレディンガーの狸

このブログがなぜ"シュレディンガーの狸"と名付けられたのか、それは誰も知らない。

「…あの、犯人分かっちゃったんですけど」by柴田 純

 

 

連続ブロクドラマ『STAP細胞殺人事件』(最終話)脚本

 

Nature論文の共同著者8人全員が一室に集まっている。

その部屋へ柴田純が入ってくる。

柴田:お忙しい中、お集まりいただいて恐縮です。本日は皆さんにお知らせしたいことがあり、お集まりいただきました。実はSTAP細胞殺人事件の犯人が判明しました。

若山:(驚きと恐れの入り混じった表情で)だ、誰なんだ、その犯人は?

柴田:犯人はこの中にいます。

全員、驚いた表情でお互いの顔を見合わせる。

柴田:まずこれまでの証言を整理しましょう。 

理研の遠藤高帆(たかほ)・上級研究員の証言

ES細胞とTS細胞の混合について

偶然や間違いで起きるとは考えにくく、意図的に混ぜ合わせた可能性がある

 柴田:この証言からSTAP細胞が意図的にねつ造されたものであることは明らかです。

小保方、いやな顔をする。

 丹羽仁史・プロジェクトリーダーの証言】

ES細胞とTS細胞が均質に混ざり合ったものを作るのは、私の経験上困難だ

 http://sankei.jp.msn.com/science/news/140604/scn14060400270001-n2.htm

  柴田:丹羽先生、これは先生より経験のある人ならば混合は可能だと理解してよろしいでしょうか?

丹羽:まあ、絶対に不可能だと言うつもりはありませんが、しかし…

若山、いやな顔をする。

柴田:では次の証言をお聞きください。

 どこの誰だかわからない人の証言

 確かにそのまま混ぜただけではESとTSはひっつかないと思います。ただ、アグルチニンを入れれば一時的にひっつかせるのは可能なのではと思います。どの論文か忘れましたが若山さんの過去の論文でアグルチニンを使用していたと思います。

 http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10130081090

笹井:まさか、若山さんが!!

小保方:やっぱり、若山先生だったんですか!!

柴田、ある人物を指さす。

柴田:犯人はあなたです!

全員、呆然として、しばらく沈黙が続く。

バカンティ:(余裕の表情で)私が犯人だって。バカバカしい。私には完璧なアリバイがある。それとも私のアリバイを崩したとでも言いたいのか?

柴田:誰があなたが犯人だと言いました? チャールズ・バカンティ教授

バカンティ、意味が分からず、周囲の人々に助けを求めるような表情をする。

柴田:わたしが指さしたのはあなたの真後ろにいる人物です。

バカンティ、振り返る。

柴田:あなたが犯人ですよね! マーティン・バカンティ医師

マーティン・バカンティ、うなだれたまま何も語ろうとしない。

弟のマーティン・バカンティ氏も(中略)英科学誌ネイチャー発表の論文では著者の一人になっている。

http://www.huffingtonpost.jp/2014/03/22/charles-vacanti_n_5015266.html 

 

突然、刑事が部屋に乱入する。

刑事:犯人逮捕にご協力、ありがとうございました。もうお帰り頂いて結構です。

柴田:あ~あ、また、手柄、横取りされるのか。やってらんないよね。

柴田、帰ろうとするが、刑事に腕を掴まれ、阻止される。

刑事:君だけは帰すわけにはいかない。

共同著者8人が全員、仲良く談笑しながら退室する。

柴田:えっ、これ、どういうこと??

刑事:柴田純、君をミステリー不正防止法違反容疑で逮捕する。

柴田:「ミステリー不正」って、若山さんが犯人であるかのようにミスリードしたことが不正なんですか?

刑事:君は何にも分っとらんな。ミスリードは大いに結構。君の不正はミスリードしなかったこと、いや、できなかったことにあるんだ。

柴田:どういうことでしょうか?

刑事:いいか。犯人でないものを犯人であるかのようにミスリードするように、犯人を犯人でないかのようにミスリードしなければならんのだ。具体的に言うと犯人を犯罪を犯すような人間には見えないように印象付けることが要求される。君はそれをしたか? しなかった。いや、できなかった。犯人が初めて登場したのは君が「犯人はあなたです」と言った後なんだから。犯人を特定する以前には登場していない人物を犯人にすること、これは完全にミステリー倫理に反する行為だ。わかったかね。

今回の不正の原因は確かにマーティン・バカンティ氏にもある。STAP事件における彼の存在感の希薄さには驚くべきものがある。世間では「バカンティ」という名前を知っている人は結構いるだろうが、それが二人いることを知っている人は皆無だろう。君はそこに目を付けてウケを狙ったんだろうが、それはミステリーの手法としては邪道だ。

柴田:申し訳ありませんでした。でも…

刑事:でも?

柴田:悪意はなかったんです。

(完)

 

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